【本音】カナダ留学の残酷な現実。来る前に知っておくべき事7選
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【本音】カナダ留学の残酷な現実。来る前に知っておくべき事7選

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2025.02.16

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今日のオオカミ語録

留学の前に行う準備や戦略の立て方が、留学の成功・不成功を左右する

昔、ある偉大な戦略家が戦いの本質を次のように表しました。

「戦いの前に行う準備や戦略の立て方が勝敗を左右する」

そしてこれは留学にもピッタリ当てはまるとオオカミは思うのです。

「留学の前に行う準備や戦略の立て方が、留学の成功・不成功を左右する」

そのためにはまず、カナダ留学/ワーホリの現状というか実態を把握しなければなりません。その中には、目を当てるのが怖いくらい暗くて残酷な一面もありますが、正しく視ることなしに留学の準備や戦略の立案はできませんよね。

オオカミはこれまで多くの記事やインスタの投稿を作ってきましたが、この記事ほど心を鬼にして書いた記事はありません。オーストラリア5年半、カナダ5年、留学・ワーホリに来た人に数千人単位で会ってきました。悲しい帰国、惨敗、涙、怨嗟を多く見聞きしてきました。


この記事で、過去のそれらを7つのカテゴリにまとめて、留学やワーホリにこれから挑戦する皆様の糧となったら本望です。

1.英語格差が生活格差

本記事で最も伝えたいことの1つが英語格差が生活格差に直結する点です。


現地に行ってゆっくり英語の勉強をしたらいいや、と呑気に構えていると、大抵の場合地獄を見ます。現地で生活をするには貯金額に自信がある人以外、仕事をしなくてはなりません。そして英語がある程度ないと雇ってもらえない現実があります。結果として、百件近くのカフェやレストランに履歴書を配っても採用には至らない...という真っ暗闇ロードを歩くことになります。

仮にカフェやレストランでの仕事が見つかったとしても、非英語環境であることが多く、英語ができない→英語に触れない→ますます英語ができない→…という負のループにハマることになります。それだけならまだしも、英語ができないことを理由に、搾取の対象になり得ます。具体的には恐ろしくてここには書けませんが、たくさんのお話を聞いているので、本当に英語の学習だけは日本にいる間にしてきておいてください。

仕事を探しながら英語を勉強すれば良いのかもしれませんが、何度仕事探しに何度トライしても成果に繋がらず、心がボロボロで自然と涙が溢れてくる中で英語の勉強が捗るでしょうか...1%位の変態的に強いマインドを持つ人はこの環境下で敢えて勉強することで爆発的に伸びますが、一般的にはオススメはしません。


日本にいる間になるべく早くから英語学習を始めておきましょう。

ただし1-3ヶ月の交換留学・短期滞在といったお試し留学の場合はこの限りではありません。1年などのやや長期の滞在をする前の偵察の意味を込めた留学・短期滞在もあるので、その場合は「このくらいの英語力がないと海外で生活できないんだな」という確かな感触を皮膚感覚レベルで分かるまで染み込ませましょう。

2.カナダに来てから英語を学ぶ時間を取るのは大変

英語の勉強はカナダに行ってから...と甘く見通している人。いざカナダに来ると日々の生活が思っていたよりも大変で、英語の勉強をする時間が無いことに気がつくはずです。


家事や買い物は全て自分でやらなければなりませんし、友達付き合いも増えます。締切が近づいている学校の課題、バイトの連勤シフトなどで自由な時間が本当に無く、腰を据えて英語を勉強する時間は、体調を崩して仕事が休みにならない限り来ないかもしれません。

1%くらいの強い意志・逆境に負けない心を持っている人なら、そのような異常な環境下でも英語の勉強をすることで逆に爆発的に伸びるかも知れませんが、先程と同様、全員にはオススメはしません。

日本に居る内に、英語の勉強を含めて、できることはやっておくのがセオリーです。

3.飲食店で働く場合上司に絶対服従しないと解雇されるおそれ

こちらはローカルの飲食店というよりも、日系・アジア系の飲食店によく見られる傾向です。驚くくらい、簡単に首を切られます。「羽の重さよりも軽い命」という表現がありますが、「羽の重さよりも軽い雇用」です。


その理由は、飲食店の場合、代わりになる人材が数多く居るからです。ワーホリビザ。学生ビザの人が絶えずカナダにやって来て求職中なので、「3日間旅行に行きたいのでシフト入れないでもらえますか?」と既に決められたシフトを変更したいと言うものなら、「もう来なくて良い。別の人を雇うから。」と言われてしまいます。

もちろん全ての日系・アジア系の飲食店がそうであるとは限らないですし、上司との日頃のコミュニケーション・人間関係によっていくらでも自分の希望を通す術は存在します。あくまでも、一般的な傾向として、「羽の重さよりも軽い雇用」であると言っている点は誤解なきようにお願いいたします。

これを逆手に取り、面接の時に「朝でも昼でも夜でもいつでも入れます!」と言えれば、仕事は割と簡単に見つかります。更に話を一歩進めれば、就労時間に制限のないワーホリビザの人のほうが学生ビザの人よりも飲食店の仕事探しに於いて強いです。

人間関係・信頼関係・良い空気感が上司とできるまでは、絶対服従をしする(装っておく)のが得策です。

4.飲食店で働く場合チップを貰えない場合もある

チップを従業員に払わないのは違法ですが、そうした行為も罷り通っています。


特に、英語力が無いことを理由に足元を見られ、チップを貰えなかったり、雀の涙程度しかもらえないという話を多く聞きます。中にはもちろん従業員の英語力に関わらずそうした違法行為をするお店もあるので一言ではまとめられないです。あくまでも、傾向です。

「英語格差が生活格差」は、英語ができないと舐められることを意味します。人間、第一印象の生き物で、良くも悪くも、第一印象でだいたいその人の待遇が決まってしまいます。後から挽回することも大いに有りえますが、やはり第一印象から良い待遇を受けたいものです。英語ができない場合、仕事力、人格的魅力・愛嬌といった、英語という言語を用いたコミュニケーションを超えた次元で可愛がられる場合は、また別の話です。実際に、英語力がなくても愛嬌で乗り切っている人も数多く見てきました。

この見地に立てば、全人類が言語の壁を無視して理解できる愛嬌・魅力こそ最強のコミュニケーションツール、と言えますが別格レベルのそれを持っている人は恐らく全体の5%くらいですので、そこに該当しないと思う人は英語を日本にいるうちから勉強しておくことを強くオススメします。

尚、愛嬌がある人が英語に堪能になると、もっともっと素晴らしいカナダ生活を送れます。

5.永住権は無計画だとほぼ確実に取れない

最初に断りを入れなくてはなりませんが、実際に無計画でも強運に恵まれた極々少数の人に限って言えば取れます。何事も例外があります。そしてあり得ない例外をいちいち引き合いに出していては話が進まないので、そういう例外は一旦考えないものとしますね。

カナダでの永住権の取得は、一般論で言うと、年々難化してきており、思いつきではとれなくなっています。


カナダに永住したいと思っている人は、理想を言えば入国した時点でプランA、プランB、プランCまであると、いわゆる少数の勝ち組に入れる可能性が高いです。(勝ち組という言葉は好きではありませんが...)

よくある間違った認識は、カナダにとりあえず居続けたらそのうち永住権に繋がる、という考え方です。残念ながら、永住権獲得のプロセスは思っている以上に厳格で、長期目線を持ちながら眼の前のことをコツコツと処理していく行動力と精神力が要求されます。永住権に繋がるルートは千差万別ですので一概には言えませんが、「職歴・英語力・学歴」が優れているほど永住権に繋がりやすくなります。どれも時間が掛かるものばかりで、一夜にして手に入るものではありません。

これまでオオカミは永住権を取りたい多くの人とお話してきましたが、「職歴・英語力・学歴」の内、どれか1つが欠けていて永住権に届かず、泣く泣く帰国する人が多かったです。特に、職歴と学歴はあるのに、英語力(IELTSなどの英語の試験の点数)が足りずに断念する人が圧倒的多数でした。英語の勉強は計画的に、そしてどの道で永住権を取るかも計画的に。

上で触れた悲劇を繰り返さないように、オオカミ自身の恥ずかしい体験談を書いておこうと思います。オオカミは本当はオーストラリアに居続けてオーストラリアで永住権を取りたかったのですが「このまま住み続けていればいつかは永住権が取れるだろう」という舐め腐った考え方をして日々をのうのうと過ごしていました。5年間そうして永住権の取得に向けて、何もしてきませんでした。当然の結果、永住権は取れずこれ以上滞在するビザが無くなり、泣く泣く帰国しました。そんな事があったのでカナダで再挑戦しようと思ったわけですが、

「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし。」

これです。オーストラリアでの永住権取得に失敗したのには明確すぎる理由がありました。

永住権の取得を少しでも考えている方は、残酷な現実にKOを喰らう前に、早め早めの準備をしておきましょう。

6.原則、サービスの質も値段も日本には勝らない

お店で受けるサービスの質と値段において、カナダは日本に劣る傾向があります。それが良いか悪いかは別問題、個人の価値観の問題かもしれません。


便利すぎる・完璧すぎるがゆえに不便さを感じる人も居て、そのような方は不完全さの方に却って親しみを感じます。相手が完璧なら自分も完璧でなくては...みんなが完璧だから、出会う人全てに完璧を求めて、気づいたら窒息しそうになっている...ということもあるのですから。

カナダではサービスの質はガタガタ、値段もその割には高いです。

そういった意味では、カナダの生活は心の余裕度を測るためのテストであると言えるでしょう。今自分の心には、どれほどの余裕があるのか?

過ちを許せるか?欠点を愛せるか?

留学・ワーホリは自分を客観視する良い機会であると思います。「日本と同じ」を求めず、違いを楽しみましょう。

7.ホストファミリーの当たりと外れは天と地ほどの差

シェアハウスの当たりと外れが大きいのと同様に、手配されたホストファミリーの当たりと外れの差も大きいです。


当たりのファミリーは、ご飯が美味しかったり、積極的に絡んでくれたり、妙に厳しいハウスルールがなかったりします。一方で外れのファミリーは、毎食ポテトだけとか、門限が厳しかったりとか、何も絡んでくれず冷たくされたりします。ファミリーが受け入れ学生をお金を入れてくれるATMとしてしか見ていないことに冷たくされる大きな原因があったりします。

自分がいつも当たりを引き当てるとは限らないので、外れであることを覚悟しておくと本当に外れだった時のダメージが小さいですし、お使いのエージェントと相談してファミリーを変えたい場合どうするかを考えておきましょう。

8.まとめ

以上少し辛口の記事になってしまいましたが、包み隠さず書くと、カナダ留学・ワーホリに行く前に知っておいたほうが良い闇の部分はこのようになります。闇無くして光なし...闇の部分を知るからこそ光の部分が見えてくるものです。見たくない現状にもしっかり目を当て、留学・ワーホリのプランに本記事が役にたったのなら嬉しいです!

MONOLOGUE

オオカミの独り言

「戦いの前に行う準備や戦略の立て方が勝敗を左右する」という格言は、勝負が始まってからアタフタしたら負け路線という意味です。これは留学だけではなく、様々な局面で応用できる考え方です。究極の例を1つ上げるなら、配偶者選びでしょうか。配偶者を選ぶ前の段階なら、どんな人でも選ぶことができ、どんな人生にでもなる可能性を秘めていますが、一度配偶者が決まってからだとその人を変えるのは難しい...ゆえに自分の人生の幅もおおよそ確定する...

これを、最大の努力は事が決する前にするものであって、事が決してからするものではない...という意味に取ることもできます。

別の見方をすれば、この考え方の根底になっているのは「長期目線」です。長期目線で物事を考えることにより、全体像と因果関係が見え、準備の段階の重要さが本当の意味で見えるようになります。眼の前の快楽やドキドキ感に揺さぶれる事無く、正しい選択ができると思うのです。

それでは皆様の人生の糧になることを祈って、また別の記事でお会いしましょう!

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この記事を書いた人
オオカミ
カナダ生活事典・WASABI代表

オオカミ

カナダ歴:5年目
慧眼
忍耐力
愛嬌

カナダ生活事典とWASABIを作った人。

「留学は人生のボーナスステージ」「生きているうちに生まれ変われる」「一言語、一人格」を軸に日々活動中。オオカミと名乗る理由は動物占いの結果がそうだったから。

また、皆様の留学生活は一匹狼の生活そのもの。留学に来る皆様の苦に寄り添うには、一緒に苦しむしかないでしょう。一匹のオオカミの苦が晴れることで、数千数万匹の一匹狼の足元が照らされると信じ活動中。

「生命は生活の主体であり、生活は生命の作用である」そんな人生を送っています

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